『扉は今も閉ざされて』

扉は今も閉ざされて (ハヤカワ・ミステリ文庫)

扉は今も閉ざされて (ハヤカワ・ミステリ文庫)


【八月のある日、わたしは誘拐された。独立した不動産業者として仕事も充実し、
順調だった人生は、一変する。
見知らぬ男によって山小屋に監禁され、暴力と歪んだ欲望にさらされる日々。
しかし永遠に続くと思われた地獄から、奇跡的にわたしは生還した、はずだった…。

極限の監禁生活を逃れてなお、主人公を襲う終わらぬ悪夢と新たな危険、
そして衝撃の真相とは!?怒涛の展開で読む者を震撼させる驚異の処女作スリラー。 】



監禁等のワードが入った小説は、とても嫌な気分になるのでが、
映像ではなく文章だし、猟奇的なシーンなどはサーっと読み流すように
しています。
けれど、そのジャンルの小説には傑作も多くて、やはり数多く読んでしまいます。


今月、彼女の新刊が発売され、「じゃ、評価が高い第1作目から♪」と
いう流れでこちらから読むことになりました。


誘拐された主人公アニーが精神分析医に語る一人称で、誘拐されていた
当時の過去と、解放されてからの現在とが交差します。
そのシチュエーションは、先日読んだ『シスター』とよく似ていました。


「サイコ男」と呼んでいた犯人の心理描写、行動、その表現方法などは、
若干軽い感じで、もっとヘビーな作品をいつも読んでいると物足りない
感もありましたが、全体のストーリーはとっても面白く書かれていました。


きっと、女性作家が作りだした小説だからでしょうか、アニーに対して
とても感情移入される部分があって、このジャンルの小説としては珍しく
涙がでました。


さ〜て、次は新刊、新刊♪


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