『暗闇の蝶』

暗闇の蝶 (新潮文庫)

暗闇の蝶 (新潮文庫)

【イタリアの山奥、小さな町に私は移り住んだ。表向きは蝶を描く画家、
地元の人にはミスター・バタフライと呼ばれている。
しかし、実際は闇の世界の罪人。世界中を転々とし、一箇所に留まることはない。
とはいえ、そろそろ潮時だ。あと一回だけ仕事を受けて、この町に落ち着こう。
そんな折、謎の男が「私」を追い始める。いったい誰が、何の目的で?
幻の名作、美しきミステリの新訳。】


あらすじから予想していたストーリーには収まらない読後感がありました。
う〜ん、すごい【語り】の小説を読んでしまった(((((゚ω゚;)


すべてが主人公の語り。静かな、深〜い語りなのです!!
自分の名前も、住んでいる場所の名前も読者に明かさないまま、
イタリアの自然と食べ物、気の置けない仲間やお酒、宗教、哲学、
そして・・・銃・・・を語ります。
初老に差しかかった主人公の、人生が目の前に広がるような【語り】でした。


ハードボイルドとは、また違ったハードボイルド小説という感じです。
イタリアの日差しと牧歌的な風景が、その雰囲気を作っているのかもしれません。


95年に『影なき紳士』として出版され、今回松本剛史さんによる新訳です。
さらに、あの!?ジョージ・クルーニー主演で映画化されているそうです。
まだ日本公開は決まっていないのかな?
ちらりとトレーラーを見ましたが、ちょっと違うような気がする(-ω-;)ゞポリポリ


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