『ミスター・セバスチャンとサーカスから消えた男の話』

ミスター・セバスチャンとサーカスから消えた男の話

ミスター・セバスチャンとサーカスから消えた男の話


【1954年アメリカ。
ある日突然、サーカス団から一人の魔術師が姿を消した。
ヘンリー・ウォーカー――黒人の魔術師だった。
謎の失踪について、そしてヘンリーの人生について、様々な語り手たち――
団長、奇体の団員、私立探偵――が各々に語りだす。
702号室で出会った魔術師のこと、彼と交わした「血の誓い」、
「愛のマジック」、殺人、黒人ではないこと・・・・。
次第に見えてくる、ヘンリー・ウォーカーという魔術師とは。

マジックのように読み手を欺き、そして惑わせる。
『ビック・フィッシュ』で広く知られた著者お得意の
トール・テイルによって繰り広げられる、変幻自在な物語 】


帯に、『サーカス象に水を』のサラ・グルーエンや、『タイムトラベラーズ・ワイフ』(『君がぼくを見つけた日』)
オードリー・ニッフェネガーが推薦をしていたということも購入を強く推しました。


サーカスには行ったことはないけれど、サーカスが舞台になったお話が好きです。
華やかなショーの裏側にある、暗い悲しい人間模様に心打たれるお話が多いから
かもしれません。


魔術師・ヘンリー・ウォーカーの人生を語りだす人々・・・。
【語り】に引き込まれます。
幻のような不思議なお話から、終盤に一気に現実に戻るような感覚があり、
読み返さずにはいられなくなりました。


以前にも書きましたが、単行本の紐のしおりが本の装丁に合っている色の
物が付いていると、とっても嬉しくなってしまいます。
最近は、カバーを外すと意外な表紙が出てきて、驚きと製作者のセンスを感じます。


この本の隠された表紙も、「あら〜♪」ということ間違い無しです!!


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