『天国からはじまる物語』

天国からはじまる物語

天国からはじまる物語


【もうすぐ16歳になるリズは、車のひき逃げ事故にあってしまう。
気がついたときには、大きな船に乗っていて、見知らぬ港に入ろうとしていた。
到着地は、地上での人生を終えた人が暮らす地「どこか」。
そこは、人が時間をさかのぼる世界。つまり、1年ごとに1歳ずつ若返っていくのだ。
大人になることができないリズは、自分の若すぎる死を受け入れられず、
新生活にもなじめない。しかし周囲の温かい目に見守られ、そして、双眼鏡を
とおして見る地上の様子に深く考えさせられながら、徐々に心をひらいていく。 】



はじめは、この作家さんの『失くした記憶の物語』が映画化されると聞き
そちらを読むつもりでいたのですが、本書の方に引かれるものがあって
読んでみました。<天国>とか、<死後の世界>なんて考えると、涙、涙の物語なのかしら・・・、
と想像していましたが、私は読後【優しさと爽快感】を感じました。


【死】というのは、自分も家族も、残された全ての人が悲しいことだと思うけれど、
私たちが思っているよりは、悲劇的な事ばかりじゃない違った世界もあるのではないかと、
考えさせられる作品でした。


この物語の世界が、本当にあったらいいな・・・と、「じわぁ〜ん」と思いました。



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