『森に眠る魚』

森に眠る魚

森に眠る魚

【東京の文教地区の町で出会った5人の母親。
育児を通してしだいに心を許しあうが、いつしか
その関係性は変容していた。―あの人たちと離れればいい。
なぜ私を置いてゆくの。そうだ、終わらせなきゃ。
心の声は幾重にもせめぎあい、壊れた日々の亀裂へと
追いつめられてゆく。】


『対岸の彼女』以来の、角田光代さんの作品です。
今回の作品も、ずっしりと考えさせられました。
対岸の彼女』の時は、大人になってからの女の友情についてが
テーマだったけれど、こちらは子どもを通して知り合った
いわゆる【ママ友】の関係。


私の住んでいるところは、幼稚園・小学校受験も加熱していないけれど、
首都圏の方々には、リアルな話満載だと思います。


5人の主婦。それぞれに性格や考え方、生活状態も違うのだけれど、
子どもを共通にしてお友達になっていく・・・、よくある話です。
穏やかな関係が続くが、些細な言葉や出来事をきっかけに、
その関係が崩れていく・・・。
壊れていく静かなピリピリとした感じが、読んでいる私もドキドキでした。
少しでも、「あっ、この雰囲気わかる!!」と思った方は、ちょっとした
ホラーより怖いかも・・・(‖´Д`)


5人の女性のキャラクターも五者五様!?・・・。
自分はどのタイプかな〜なんて思いながら読んでみるのも
楽しいかも♪(決して楽しいお話ではないんですけどね。)
共感できる部分のある登場人物もいたけれど、私と全く同じ
タイプの人はいませんでした。
私は、お気楽主婦なんでね・・・(゜∀゜;)