『Y氏の終わり』

Y氏の終わり (ハヤカワ・ノヴェルズ)

Y氏の終わり (ハヤカワ・ノヴェルズ)

【偶然はいった古書店で大学院生アリエルがめぐりあったのは、
ずっと探していた『Y氏の終わり』という一冊の本。
それは、主人公のY氏が人の心のなかでくりひろげる冒険を
描いた、呪われているとされる伝説の小説だった。
ミステリの興奮、SFの思索、ファンタジイの想像力
――イギリスの新鋭作家によるジャンルを越えた話題作、
待望の邦訳。】



いつもの如く、積読棚から順番待ちの本を掘り出してきました。
表紙は、『サーカス象に水を』と同じ牧野千穂さん。
表紙の雰囲気からも読みたくなる本ってありますものね♪


読み始めは、言葉の一つ一つが心に響き、ロンドンの街の
ひんやりとした空気が伝わってきて、主人公のアリエルの世界と、
小説『Y氏の終わり』が交互に描かれている様子は、じっくりじっくり
進む感じでした。


その後、一転・・・。科学と物理と宗教と哲学とSFと摩訶不思議と
ロマンス(^^;)が入り乱れました・・・。
素粒子の話があったと思えば、キングの小説に出てくるような2人組の男に
追われたり・・・。
そして、帯部分に書かれたフィリップ・プルマンが絶賛のコメントがうなずける
内容だったり・・・(『琥珀の望遠鏡』を彷彿させました)。


理解しようと集中すると混乱が生じるので、壮大なファンタジーとして
(決して子供向きではありません(>Д<;))みることにし、
ストーリーの結末が知りたくて、グングンと読みました。


この本を、読み出した時には想像もしていない内容に只々驚かされました。
お疲れさん・・・、わたし・・・。