『12番目のカード』

12番目のカード

12番目のカード

【ハーレムの高校に通う十六歳の少女ジェニーヴァが
博物館で調べものをしている最中、一人の男に
襲われそうになるが、機転をきかせて難を逃れる。
現場にはレイプのための道具のほかに、タロットカードが
残されていた。単純な強姦未遂事件と思い捜査を始めた
ライムとサックスたちだったが、その後も執拗に
ジェニーヴァを付け狙う犯人をまえに、何か別の動機が
あることに気づく。それは米国憲法成立の根底を揺るがす
百四十年前の陰謀に結びつくものだった。
そこにジェニーヴァの先祖である解放奴隷チャールズ・
シングルトンが関与していたのだ…。
“百四十年もの”の証拠物件を最先端の科学捜査技術を
駆使して解明することができるのか?ライムの頭脳が時空を超える。】



好きな作家ベスト5には入っているディーヴァー。
コンスタントに新作も発売され、ファンとしては嬉しい
のですが、“積ん読”本が多すぎて(^0^;)、
この『12番目のカード』をやっと読む事が出来ました。


ただ、読み出したら止まらないのがこの作者の凄いところ。
久々の徹夜読みでした・・・。
巷では「マンネリ感がある」・・・と、そろそろ言われそうですが、
私は、そうは感じませんでした。
素晴らし作品が多ければ、当然比べてしまうし、読み手の好みも
あるだろうし、賛否はあると思うけど、このライムシリーズを
好きな方だったら、喜びそうなシーンが多々ありましたよ。
「あら?!あの人も・・・!!この人も・・・!!」みたいな感じに♪


特に、サックスの活躍振りは、シリーズ回を重ねることに
成長していて、もう「格好良いぃ〜!!」の一言です。
ニューヨーク市警との連携の描写も、以前読んだ
『あなたに不利な証拠として』を思い起こさせる
リアル感がありました〜(>∀<)


去年の『このミス』には、シリーズどこから読んでもよいと
書いてありましたが、私のオススメはもちろん『ボーン・コレクター』、
『コフィン・ダンサー』とライムシリーズの後に、別シリーズ『悪魔の涙』
を入れ、またライムシリーズ『エンプティー・チェア』、『石の猿』、
『魔術師』、本書、と読み進めた方が、レギュラー化(?)している
メンバーとの係わりもわかって楽しいように思います。


このシリーズも良いのですが、ディーヴァーが大バケしたといわれている
『静寂の叫び』は、今でも忘れられない1冊です。