『家族八景』
- 作者: 筒井康隆
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1975/03/03
- メディア: 文庫
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【幸か不幸か生まれながらのテレパシーをもって、目の前の
人の心をすべて読みとってしまう可愛いお手伝いさんの
七瀬・・・彼女は転々として移り住む八軒の住人の心に
ふとしのび寄ってマイホームの虚偽を抉り出す。
人間心理の深層に容赦なく光を当て、平凡な日常生活を
営む小市民の猥雑な心の裏面を、コミカルな筆致で、
ペーソスにまで昇華させた、恐ろしくも哀しい本である。】
NHK10月スタートドラマで『七瀬ふたたび』が
リメイクされることになったそうです。
懐かしいぃ〜!!
当時の【少年ドラマシリーズ】の人気作品の一つ。
私は、タイムリーな世代ではないけれど(若干ね)、
『タイム・トラベラー』『なぞの転校生』等々とならぶ
有名なドラマ。
もう一度読みたくなって、『家族八景』と『七瀬ふたたび』の
文庫を購入してきました♪
昔と違う予想外の綺麗な装丁・・・。
『家族八景』は『七瀬ふたたび』につながる、七瀬シリーズの
序文的な物語。
この本は、確か10代の頃に1度読んでいて、その頃の印象は、
とにかく人間の心の中って、こんなにもドロドロしているもの
なのかとショックと気持ち悪さを感じました。
八軒の家に、お手伝いさんとして転々とする七瀬。
八家族それぞれに抱える悩みや憎しみが、若い七瀬に降りかかり、
人の心を読めることがなんて不幸なことなのかと、
同情してしまったくらい・・・。
歳をかなり重ねた(゜∀゜;)今、再読して全く違った
印象を受けました。
面白さは変わらないけれど、1話1話が、まさに現代社会が
抱えている家族の関係を切実に表していて、さすが先見の目を
持った筒井康隆先生!!って感じ。
『七瀬ふたたび』は、これから読みます!!
筒井康隆の小説で、懐かしい作品を思い出しました。
『時をかける少女』はもちろんのこと、『緑魔の町』
『ミラーマンの時間』とSFの世界を楽しませてくれる作品の数々・・・。
ドキドキしながら読んだ高校時代が懐かしい〜(;∀;)