『あかんべえ』

あかんべえ(上) (新潮文庫)

あかんべえ(上) (新潮文庫)

あかんべえ(下) (新潮文庫)

あかんべえ(下) (新潮文庫)

【江戸・深川の料理屋「ふね屋」では、店の船出を飾る宴も
終わろうとしていた。
主人の太一郎が胸を撫で下ろした矢先、突然、抜き身の刀が
暴れ出し、座敷を無茶苦茶にしてしまう。
亡者の姿は誰にも見えなかった。
しかし、ふね屋の十二歳の娘おりんにとっては、高熱を発して
彼岸に渡りかけて以来、亡者は身近な存在だった。
この屋敷には一体、どんな悪しき因縁がからみついているのだろうか?】


高熱で、三途の川原まで行き、引き返して来た、おりんちゃん。
それ以来、家に住み着いている、お化けさん達が見えるようになった。
あかんべえをする少女、美男の若侍、婀娜っぽい姐さん、按摩のじいさん、
宴会で暴れたおどろ髪の男。
話を聞いていくうちに、なぜ皆がここに留まっているのか、そして、
三十年前に起きた忌まわしい事件が浮かび上がってくる。
おりんちゃんは、お化けさん達の力になることができるのか・・・。


久し振りに、宮部さんを読みました。
時代物ですが、言葉の難しさや違和感もなく、返って【粋】な雰囲気で
リズムよく読むことが出来ますよ〜♪
料理屋さんが舞台ですから、江戸時代の町人の料理も出てきて、
日本人の繊細なお料理が生き生きと描かれています。美味しそ〜♪


宮部さんは、相変わらず【皆が楽しめる本】を書かれる方だな〜と
改めて思いました。
2008年【今、読みたい新潮文庫】好きな作家アンケート第1位に
なっていましたね〜。
私は、キングに投票したのにな・・・。いったい何位だったのかな??