『小さいおうち』

小さいおうち

小さいおうち



【赤い三角屋根の家で美しい奥様と過ごした女中奉公の日々を振り返るタキ。
そして60年以上の時を超えて、語られなかった想いは現代によみがえる。
昭和モダンの記憶を綴るノートに隠されたひそやかな恋愛事件 】


初めて中島京子さんの作品を読んでみました。


回顧録を綴る小説や映画が結構好きなんです♪
史実も織り込まれているノスタルジックな戦前の日本の姿を
読んでいると、同じ日本でありながら、どこか違う世界に
入り込んだかのような人々の生活が垣間見えて、新鮮な感覚を
受けました。


作品とは別に感じたことは・・・、
今だからこそ「この時期にはあんな事件があった・・・。この時の
戦況は大変だった・・・。」なんて、資料や教科書で『日本の歴史』として
知ることが出来るけれど、当時の庶民は、日本がどんな状況にあったかなんて、
本当に何もわからなかったんでしょうね・・・。
現代の情報量とは違うのだから・・・。


そう思うと、この小説は淡々と当時の人々を描いた、よりリアルな
昭和史なのかもしれないと感じました。


装丁が可愛いです(●´ー`)♪


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